ポケモンGoにハマってる。先週末の土日で計30キロ歩くぐらい遊んでみて、サービス設計的に感じたことをまとめてみる。
ポケモンと僕
小学校低学年のころ初代ポケモンを遊んでいたポケモン世代。151匹集めて嬉しかったのを今でも覚えてる(その後バグでデータが消えたのはトラウマ…)。アニメも毎週楽しみに欠かさず見ていた(ポリゴン事件の回も見てたな…)。ポケモンスタジアムで友達と対戦しまくった。金銀の発売延期にやきもきしたし、ジョウトが終わったらカントー地方に行けたのには感動した覚えがある。
そんな思い出話が沢山でてくる、ポケモンGoの (おそらく) ターゲットどまんなか。ポケモンが綺麗なグラフィックで動いてて、鳴き声が聞こえるだけで楽しめる。
ポケモンGoをやってみて
以下、家の近所 (23区内) 、代々木公園、世田谷公園で遊んでみた所感。地方だとだいぶ感想が変わりそう。
- 性別, 年齢, 属性(サラリーマン, 女子大生, おばちゃん, 柄悪い兄ちゃん…)問わず、色んな人が遊んでる
- 母親と叔母からポケモンGoやってるかと連絡がきた
- カップルや家族でポケモンしながら散歩してる人も多く見かけた
- ルアーとレアポケモンの集客力
- 世田谷公園はミニリュウが異常に出現する。それを求めた人で深夜までお祭り状態だった。
- 企業とコラボしてポケモンやアイテム配布のような展開も今後ありそう
- toCのマネタイズは弱い (ソシャゲのように課金しても差が出づらい) が、toBのマネタイズのほうが展開が豊富そう
- 映画館やコンビニでポケモン配布等、似たようなことをこれまでもやってるし
- バックグラウンドで歩数カウントされなかったりローカルPush通知がされないことがサービス設計上のキモ
- この仕様のおかげでアプリを立ち上げっぱなしにせざるを得ない
- 日本でのサービス開始前にこの話聞いた時は、アプリの出来が悪いだけだと思っていたが、これは狙ってやってそう
- それを考慮してなのかアプリの通信量は控えめ
- 他のアプリのDAUが軒並み下がったという話は納得。実際Twitterを見る回数が減った
- 基本的には作業ゲー
- 現状はいかに自分の行動をゲームに最適化するかの世界
- 適宜報酬 (ポケストップ) があるから単純作業でも没頭できる。Cookie Clickerをやってる気分に近い。
- ゲーム内のソーシャル性はほぼ無い
- それもあって作業ゲー感が強まっている
- 友達数人でブツブツ言いながら歩きスマホしてる人たちをよく見た。ゲーム内での交流ができない。
- AR機能は実はポケモンと一緒に写真を取る機能だった
- 使われ方として凄く面白い。インスタにシェアする流れも多く見かけた
- 写真とった後にシェア導線を置くとか、普通のサービス開発だったらやりそう
- そんな導線なくてもユーザーが工夫してやるのが、コンテンツ (キャラクター) の強さだよなあ
- ゲーム的にはARをoffにしたほうがポケモンを捕まえやすかったりする
- 使われ方として凄く面白い。インスタにシェアする流れも多く見かけた
- 中期的なゴールが無いのが課題
- fladdictさんも同じことを言っていた
- 実際2日間ガチで遊んだ (30km歩いた) だけで、ポケモン図鑑の6割 (90匹) が埋まった
- その結果、やることが無くなってしまった…
- 個体値でのモンスター選別や、151匹コンプまではやる気が起きない (かなり長期的ゴール)
- 米でDAUが下がってる話も納得だし、Niantic的にも折り込み済みな気がする
- ゲーム寿命の短さはポケモンGO Plusでは改善されない気がする
- 専用デバイスを買ってしまったから続けようという心理になるかもしれないが、それは本質的でない
- むしろポケモン収集が効率化されることにより、飽きが早くなりそうな
- アプリ自体のアップデートに期待
- モンスター (ジョウト編) や アイテム (わざマシン) の追加はもちろん、ソーシャル性 (友人対戦、交換、リーダーボード等) の拡充あたりあってもよさそう
アプリ外の体験
世田谷公園の非日常的な光景だったり、ポケモン捕まえてたら外国人に話しかけられて盛り上がったり、同僚とオフィス付近のジム制圧してみたり、同世代とポケモン昔話で盛り上がったり、ゲーム外の体験が楽しさに繋がっている。アプリに完結したサービス設計しがちだけど、(UXの文脈でよく言うような) アプリ外の体験も重要というのが身に沁みた。これらを狙って設計できるようになりたい。
Content is King
色々書いたけど、結局これに尽きると思った。身もふたもないけど、ポケモンっていうコンテンツが最強。
Webサービスもコンテンツが命。時間を書けて設計したUIは器でしかない。そこにのせる料理をいかに良くするか。CGMならいかに良いコンテンツをユーザーに投稿してもらうか。それが重要だよなと改めて思った。